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レジリエンスとは

 

 レジリエンスは、ナチス・ドイツの「ホロコースト」で生まれた孤児への追跡調査をきっかけに生まれた概念と言われています。

 

 跳ね返り力・弾力・回復力・復元力などの意味を持つ言葉ですが、 2011年東日本大震災で、日本人が暴動も起こさず自然災害から立ち直ろうとするその姿は、レジリエンス力の高い国民と世界から賞賛を浴びました。

 ただ、2013年に開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)において、国際的競争力と危機管理能力(レジリエンス)の関係性から、「高い危機管理能力を持つ国=高い国際的競争力を持つ国」となることが示され、残念ながら日本は、特殊な国として「国際的競争力が高いにも関わらず危機管理能力は低い国」との評価が下されました。

 

 これを機に日本は危機感を持ち、2016年より「国土強靭化計画」に取り組むようになります。なお、この取り組みの一つとして政府は国土強靭化の趣旨に賛同し、事業継続に関する取り組みを積極的に行っている事業者を認証する制度としてレジリエンス認証を創設しました。ちなみに令和2年度第1回認証取得団体は、佐川急便株式会社、株式会社ローソンなどの更新団体含め56団体となっています。前年度同時期と比べると5倍の取得数となっていることを考えると、コロナを機に企業の危機対応の見直しの一環として、取り組まれた企業が増えたのかもしれません。

 

 国家としても、予期しないテロや災害、感染症の世界的パンデミックなど危機に立ち向かうため、レジリエンスを高めておくことが国際競争力を保つために重要です。

 新型コロナウイルスのパンデミックを経験した今、国家として、企業としてレジリエンス向上がなされたか試された年となりました。

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